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ODS 実稼働解析

一般に、実稼動(ODS:Operating Deflection Shapes)解析は、運転状態の機械構造物に対して実施され、関心のある周波数での「実際の変形」を与えてくれます。その結果として得られる変形シェープはアニメーションで再現でき、構造物の動的問題を正しくとらえる助けになります。ここでは、ODS解析の基本的概念を解説します。


1.ODS 実稼働解析と TDA 時間領域解析

ODS(Operating Deflection Shapes) は、文字通りに解釈すれば、機械構造物の運転時の変形形状をシミュレートする技術のことであり、最近では「実稼働解析」と呼ぶことが多いようですが、ここでは ODS解析と呼ぶことにします。

ODS解析は、構造物の動解析の中でも比較的簡単な周波数ベースの解析です。この解析では、周波数領域の計測データを使用して、関心のあるユーザー定義周波数での構造物の動きを解析します。殆どの場合、ODS解析は通常の運転状態での構造物に対して実施され、関心のある周波数での「実際の変形」を与えてくれます。結果として得られた変形は、アニメーションで再現でき、構造物の動的問題を正しくとらえる助けになります。

ODS解析は、強制振動の定常状態において稼働中の構造物にもっとも有効です。構造物の高レベルの振動は、ODSのデータセットの中の計測データのピークの位置を突きとめることによって容易に分離されます。これらの周波数は、同じ構造物の時間領域計測データでは、簡単に特定できません。ODS解析がもっともよく使われるのは、ポンプやコンプレッサーのような稼働中の機械に対してです。しかし、この種の解析は、強制振動を含むいかなる状態に対しても、十分に適しています。

ODS解析は、関心のあるすべての点での同時計測データを必要としません。しかし、計測は位相の計算の参考となる少なくとも2つの同時集録チャンネルを含むものでなければなりません。結果の正しいスケーリングのために、2種類の計測データ:パワースペクトルと、クロススペクトルまたは周波数応答関数(伝達関数)が必要です。計測データのペアは、STARSystemの中で自動的に結合されて、ある与えられた一つの点での実際の振幅と位相を示す、スケーリングされた混合の計測データが得られます。その後で、全データセットが、各点および各周波数に対して特定された振幅と位相によりバッチモードで処理されます。その結果、動的問題の原因を事前評価したり、そのための可能な対策を決定するための十分な情報を提供してくれます。

ODS解析が周波数ベースの解析であるのに対して、TDA(Time Domain Analysis) 時間領域解析は、時間領域の計測データを対象にします。

時間領域解析は、ODS解析よりもさらに簡単に理解できます。時間領域解析を使用すると、構造物の動きが時刻歴計測データによって記録され、コンピュータのスクリーン上に再現されます。再現された動きは容易にコントロールすることができ、動的問題を診断するために必要な情報を提供してくれます。

時間領域解析が使われる例としては、機械の立ち上げ/下げ、衝撃現象、あるいは質量、減衰、剛性が計測中に変化するような現象などが含まれます。時間領域解析はこれらの状態においてよく使われますが、定常、線形の解析に対しても、同じように有効です。


2.ODS 概論

ODS、すなわち実稼働時における変形形状は、周波数特性としての線形結合モードシェープです。モードの形状は、周波数と加振位置に従います。ODS が通常のモードシェープと異なる点は、モードシェープが相対単位に換算されるのに対して、ODSの方はインチなどの絶対工学単位に換算することができるという点です。

ODSは、特定の周波数における機械構造物の実際の運動状態を表現します。代表的な周波数応答としては、高速運転、調和運動、大きな共振周波数や衝撃応答などが挙げられます。

周波数領域のODSの測定は、定常状態の振動であることが必要です。例えば、駆動機械の運転速度が一定ということです。これは、与えられた周波数での周期的な運動を示します。そして、構造物にランダム加振を与えたとき、安定した振動現象を生じます。ODSの特徴の一つとして、加振力は測定されないということが挙げられます。つまり、ODSは観察(測定)可能な応答データのみをベースにしています。

実稼働状態の機械の、ある点における振動のレベルは、一つのオートパワー計測データから決定されます。これは、使用するトランスデューサーによって、加速度、速度、変位の振動レベルとなります。多数の点の振動を観察するには、相対的な位相情報が決定されなければなりません。位相は、参照トランスデューサーと特定の位相データについて計算されます。ある1点あるいは反復信号に対する多数の参照点を測定することによって、位相データが計算され、絶対工学単位での構造物の変形が決定されます。そしてそれらの結果をグラフィック形式のデータに割り当て、アニメーション表示することができます。

STAR Systemでは、ODSを計算するために2つの方法を使用します。それぞれの方法には、少なくとも2チャンネルのFFTアナライザーが必要です。チャンネルAは参照点であり、振動源の信号あるいは特定の位相データのチャンネルです。Aチャンネルは、位相情報の応答データとして使用します。チャンネルBは各計測点での振動データであり、その振幅データとして入力されます。STAR System におけるODS計算の第1の方法は、参照点のオートパワースペクトルを伴う応答データ点と参照点との伝達率の計測データ(FRF/APS)を使用する方法です。また第2の方法は、それぞれの応答点と参照点とのクロスパワーとそれぞれの点のオートパワー応答(CPS/APS)を使用する方法です。それぞれの計算方法は、以下の通りです。

(1)FRF/APS 法

2つのチャンネル間の周波数応答関数(FRF)が、ともに応答計測データであるとき、その比率のデータは伝達率になります。このデータは複素スペクトルであり、応答点(response)と参照点(reference)の間の振幅(magnitude)と位相の関係を表します。この計測データに参照点のオートパワースペクトル(APS)の平方根を掛け合せると、計測データを、応答点データのパワースペクトルの工学単位系に換算することができます。

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応答スペクトル RDS の位相は、FRF の位相に等しくなります。

(2)CPS/APS法

2点間の計測データから求められるクロスパワースペクトル(CPS)は、振幅と位相の情報を含んでいます。クロスパワースペクトルから算出される振幅は、それほど高精度ではありませんが、そのオートパワーは振動の振幅レベルを直接的に計測したものです。そのため、応答オートパワースペクトルとクロスパワースペクトルから応答スペクトル(RDS)を計算することができます。

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RDS の位相は、CPS の位相に等しくなります。


3.FRF/APS データと CPS/APS データ

(1)FRF/APS データ

2つのチャンネル間の周波数応答関数(FRF)がともに応答計測データであるとき、その比率は伝達率としての計測データになります。この複素スペクトルは、応答点(response)と参照点(reference)の間の、振幅(magnitude)と位相の関係を表します。この計測データは、応答点データのパワースペクトルの工学単位に換算されます。

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または

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または

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この結果は、応答点データの絶対振動レベルを表します。位相は、参照点と応答点から計算されます。この位相を伴う応答データの振幅は、新たな計測データを形成します。STAR System では、この計算データを応答スペクトル・データと呼んでいます。応答スペクトル・データは、応答点のリニア・スペクトル(S)を表します。

FRF/APS データを使用した応答スペクトル・データの計算式を、以下に示します。

FRFn,ref = H (f) n,ref = Σ(Sn Sref) /Σ(Sref Sref) = Gn,ref /Gref,ref

ただし、

Gref,ref :オートパワー・スペクトル
Gn,ref   :クロスパワー・スペクトル
Sref     :リニア・スペクトル
Sn       :リニア・スペクトル
n               :応答点データ
ref        :参照点データ

RDS の位相は、FRF の位相に等しくなります。すなわち、RDS は伝達関数としての計測データに、振幅(magnitude)の絶対値と位相のデータによってスケーリングされたオートパワースペクトルの平方根を掛けたものです。その特定の周波数におけるアニメーションは、スケーリングされた ODS を表します。STARSystem によって、特定の周波数または周波数バンドを設定し、計測したすべての伝達関数やオートパワーから ODS を計算することができます。計算結果は解析結果テーブルに登録され、アニメーション表示したりモードシェープを比較したりして、その動的システムを把握することができます。

(2)CPS/APS データ

2点間の計測データから求められるクロスパワースペクトル(CPS)は、振幅と位相の情報を含んでいます。この複素スペクトルは、2点間の位相データを持っています。クロスパワースペクトルから振幅レベルを高精度に算出することは困難です。しかし、オートパワーは振動の振幅レベルを直接的に計測したものです。応答オートパワースペクトルとクロスパワースペクトルから、応答スペクトル(RDS)を計算することができます。

CPS/APS の計算から求める応答スペクトルは、次式で表されます。

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RDS の位相は、CPS の位相に等しくなります。

(3)FRF/APS と CPS/APS の特性

STARSystem のこの2つの計算方法は、それぞれの計測点での応答スペクトルを算出します。試験システムが定常状態の場合は、より高精度の結果を得ることができ、完全な試験システムでなくても再現性のよい結果が得られます。それぞれの手法の比較については、後述します。(それぞれの手法について検証すると、その差異がよく分かります)。

FRF/APS 法では、位相と振幅は参照点のオートパワースペクトルに従います。本来、伝達関数は振幅の比を使用するため、すべての振動レベルは一つの APS データによってスケーリングされます。計測点数が少ない場合、位相が不正確であったり、その振幅がシステムの振動を正確に表現しないことがあります。したがって、希望する計測周波数範囲において十分な振動レベルを得るために、参照点を正しく設定することが重要です。

CPS/APS法では、高精度の位相が得られます。しかし、振幅については必ずしも精度がよいとは限りません。各計測点のAPSデータが計測されると、そのすべての計測点から高精度の振動レベルが求められます。しかし、振動試験中のコンディションが変わってしまうと振動レベルのオーバーオールも変動し、結果は不正確になってしまいます。例えば、計測点の半数を測定、集録した後に振動レベルが変動し、続いてもう半数の計測点のデータを測定、集録したとき、双方の振動レベルに違いが生じてしまいます。そして、結果をアニメーション表示してを観察すると、計測点の半数の振幅が大きく、他の半数は小さい振幅という結果になってしまいます。

以上のことから、これら3種類の計測データを使用する場合は、FRF/ASP法とCPS/APS法を適当に選択することが必要です。


4.ODS コマンド

ここでは、ODSを使用するためのSTARSystemのコマンドについて説明します。操作方法については、後述する「ODSコマンドの操作例」において説明します。STARSystemにおけるODS解析の手順は、実験モード解析とほぼ同じです。

[プロジェクト登録]の[セットアップ]部には、ODS選択オプションがあります。ODS試験では、FFTアナライザーの参照点チャンネルとして、入力する固定トランスデューサーを指定します。(通常は、Aチャンネル)。

アナライザー・コントロールパネルの[タイプ]ボタンを押すと、[計測データタイプ]ウィンドウが表示されます。ODS解析のFRF/APS法とCPS/APS法に必要なデータタイプを選択するために、[応答スペクトル]オプションが含まれます。[応答スペクトル]が選択されると、FRF/APS法と CPS/APS法のそれぞれの計算に必要な計測データが同時に選択されます。

計測データ表示ウィンドウの[軸]メニューの[応答スペクトル]コマンドを実行することにより、応答スペクトルが計算されます。RDSデータの計算は、すでに表示されている計測データタイプに従います。計測データ表示ウィンドウにFRFデータが表示されている場合、FRF/APS法によってRDSが計算されます。また、CPSデータが表示されている場合、CPS/APS法によってRDSが計算されます。

[軸]メニューの[応答スペクトル]コマンドが実行されると、直ちにその計測データに対するRDS計算が実行されます。計測データ表示ウィンドウのタイトルバーが[応答スペクトル]に変わり、計算されたデータが応答スペクトルデータであることが分かります。

いったん計測データ表示ウィンドウにRDSデータが表示されると、そのRDSデータに対しても、通常の計測データと同様の関数コマンドを実行することが可能です。[軸]メニューの[応答スペクトル]コマンドを実行して、RDSデータ表示を解除するまで、表示メニューすべてコマンドがそのRDSデータに対して、実行されます。[ファイル]メニューの[保存]および[新規保存...]は、RDSデータの表示中では、実行できません。しかし、RDSデータ値は、クリップボードにコピーすることができますので、他のWindowsプログラムなどで利用することも可能です。計測データ値をコピーするには、[編集]メニューの[コピー]コマンドを実行します。

計測データ表示ウィンドウのX軸のスケールを[RPM]に変更することができます。[軸]メニューの[RPM]コマンドを実行するか、表示ウィンドウ内の[X-軸]ラベル上をクリックすることによって、表示されるウィンドウから、選択することもできます。RPMスケールは、回転機械の解析に有効です。

計測データ表示ウィンドウの[スケール]メニューをRDSデータに使用することができます。(APSデータも[スケール]メニューを使用して、スケーリングすることができます。)[スケール]メニューには、[スケール解除]、[速度]、[加速度]、[重力加速度]などの5つのコマンドがあります。これらのコマンドによって、RDSデータは、選択されている単位に再スケーリングされます。現在、指定されている単位は、[スケール]メニュー内で確認することができます。その単位は、[プロジェクト登録]の応答チャンネルの単位に従います。

RDSデータに対するピークフィットとしては、[コインシデント]、[クオドラチャ]、[ピークフィット] 法を使用します。他のカーブフィットは、FRF 計測データに対してのみ使用することができ、RDSデータの計算には意味がありません。RDSデータに対し、[スケール]メニューのコマンドの一つを実行すると、スケーリングされた RDSデータが解析結果テーブルに登録されます。例えば、RDSデータを変位にスケーリングし、[自動フィット]コマンドを実行すると、解析結果テーブルに登録されるデータも変位の単位になります。

解析結果テーブルの周波数データは、[スケール]メニューの[Hz]と[RPM]コマンドによって、スケーリングすることができます。他のスケールコマンドは、実験モード解析の結果に対して使用し、ODSの結果には使用しません。


5.ODS コマンドの操作例 

ここでは、60Hzと50Hzにおける発電機のODS解析例を示します。発電機の駆動時に、特定の部分で過度の振動を生じます。この大きな振動レベルを伴う周波数でのODSを観察します。

基盤上の参照点は、周波数帯域全体にわたって振動レベルのオーバオールを最もよく感知する位置を選択すべきです。その位置のDOFラベルを500Zとします。その基盤上での最適周波数レンジにより、試験計測をします。

25Hzと30Hzの周波数において支配的な振動を観察することができます。試験フレームの運動を十分に表すために、適切なデータ数を設定する必要があります。

取り外し可能なマグネット式加速度センサーをデータ計測に使用します。それぞれの計測位置において、FRF、CPSおよびAPSデータを集録します。構造物の形状から計測できる方向には制限があります。例えば、ポイント10ではX方向のみの計測が可能でしたが、ポイント13のような構造物の端点では、直交座標系に基づく13Z,−13X,−13Yなどの自由度を計測しました。

STARSystemのディスクには、ODS解析の操作を学ぶためのデモデータがあります。デモデータは、STARSystemのインストール操作によって、ハードディスクにコピーされます。サンプルデータがハードディスク上に存在しない場合は、インストール(setup)プログラムを使用しコピーすることができます。

デモデータに従って操作するには、はじめにディレクトリの5060GENというプロジェクトをオープンするため、メインメニューの[プロジェクト]、[オープン]の順にコマンドを実行します。計測データを表示し、[応答スペクトル]コマンドを選択します。計測データ表示ウィンドウは、ゲートウェイの[計測データ表示]を選択し、オープンすることができます。

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計測データのY軸として、マグニチュード(Mag)を設定するために、[軸]メニューから[マグニチュード]を選択します。さらに、[応答スペクトル]を選択し、応答スペクトルを計算し、ゲートウェイやツールバー、またはメインメニューの[解析]メニューから[モードの識別]コマンドを実行します。そうすると、ピークフィット手法(コインシデント法、クオドラチャ法、ピーク法)の設定のみ可能なカーブフィット・パネルがオープンします。

次に、自動的にODSを計算するために、希望する周波数を指定します。ピーク周波数の指定操作は、モードの識別操作と同様です。マウスを使用して、希望のピークに対し、ラインカーソルやバンドカーソルを設定します。はじめに、計測データ表示ウィンドウ内でマウスにより左側のカーソル位置を設定し、さらにマウスの左ボタンを押し続けた状態でマウスカーソルを移動し、右側のカーソル位置を設定して、押し続けているマウスのボタンを放します。そのカーソルバンドでピークが挟まれたことを確認し、次に[バンド番号]を1に設定します。また、[スタートモード]と[モード数]も1に設定します。[ピーク]フィット手法を選択し、[設定]ボタンをクリックします。それぞれのバンドごとに、1つのピークのみが指定できることに注意して下さい。

[ヒント]:ピークフィット操作におけるピーク周波数は、多少のズレを生じる場合があります。これは、試験装置の問題やFFTアナライザーのスペクトル・ライン数が実際の振動周波数を正確に表さないためです。この理由により、それぞれのピークに対するバンドを設定することを勧めます。各計測データにごとのピーク周波数を決定し、そのピーク周波数での振幅が保存されます。このバンド設定方法により、最良の振幅応答とアニメーション表示が可能となります。

以上の操作を、希望するすべてのピークに対して繰り返します。選択ピーク数に応じて、バンドとモードの番号も増やさなければなりません。[テーブル]メニューから自動フィットテーブルをオープンして、ピークフィット操作の設定データを参照することができます。自動フィットテーブルには、バンド番号、カーソル位置、モード/ODS番号およびフィット手法が登録されています。

計算するすべてのバンドが決定したら、[自動フィット]オプション・ボタンを選択し、[フィット]ボタンを押します。そうすると、自動フィット選択ウィンドウがオープンします。1〜18ポイントの計測データとZ方向が選択されていることを確認し、自動フィットを実行するために[実行]ボタンを押します。

各計測データのピークフィット結果が解析結果テーブルに登録されます。計測データのX軸がRPMによってスケーリングされている場合には、解析結果の値も RPMによりスケーリングされます。ピークを判別し、計算が終了すると、計算結果をアニメーション表示によって観察することができます。ゲートウェイの[構造物表示]ボタンを選択すると、アニメーション表示を開始します。

その他、いくつかの剛体運動と曲げ運動のODSを観察することができます。それぞれの形状は、表示コントロールパネルの[モード番号]を押すことにより選択することができます。

以下の記述は、操作に関することではありませんが、ODSの理論の裏付けとなります。選択したデモデータには、FRF/APSとCPS/APSの両方の手法により、計算した結果が登録されています。モード信頼性評価関数(MAC)は、この2つの解析手法を比較するときに使用します。モード番号1〜5は、FRF/APS法によるシェープのMAC値であり、モード番号6〜10は、CPS/APS法によるシェープのMAC値です。それぞれのMAC値は、1か、1に近いことから、手法による結果に差がないことが分かります。MAC値は2つのシェープベクトルのスカラー積であり、1.00では完全に一致したシェープであることを表し、0.00では直交し2つのシェープが完全に異なっていることを意味します。

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