FEMtools 応用例(構造解析、最適化解析、メッシュツール、...)

車体の不確定要素シミュレーション

車体のFEモデルに関する不確定要素が確率論的演算(モンテカルロ法)ツールによって検証されます。車体はシェル要素、ビーム要素、MPC、およびバネでモデル化されています。ボルトはバネとしてモデル化されます。バネとしてボルトをモデル化することにおける不確実性が検討されます。
 
● 不確実性の確率的解析
● モンテカルロ・シミュレーション
● ロバスト設計
 
不確実モデルパラメータの統計的特性は、テストデータの統計的特性から導かれます。不確実なモデルパラメータに関する分布の特別のセットを使って、モンテカルロシミュレーションにより求められます。



不確実性のサンプリング分布とパラメータ分布
 



FEモデルの検証とアップデーティング


継ぎ手剛性のアップデーティング

円筒形コンポーネントは支持台とリング型コンポーネントの両方に結合されています。継ぎ手はバネ要素を使ってモデル化されます。主要な目標は実験共振周波数とモードシェープを使って、結合継ぎ手の剛性をアップデートすることです。
 

● 実験計画法
● DOE(Design of experiment)サンプリング
● モデルアップデート


設計空間におけるサンプリング・ポイントの最適な配置は、「実験計画法」を使用することができます。「実験計画法」の主要な目標は、それらのサンプリング・ポイントを評価し、最小のサンプリング・ポイント数による最適なFE-モデルアップデートを実行するための必要な情報を得ることです。



DOEサンプリング応答の計算とモード相関



相関の検証とモデルアップデート結果


メッシュ生成ツール

メッシュ生成は、頂点、曲線、面および立体の形状データによる構造物の幾何学形状を作成し、容易にメッシュを生成することができます。FEMtools Mesh Tools は、メッシュ生成とメッシュ操作のためのツールボックスです。そのメッシュ・ツールは、次のようなコンポーネントで構成されています。

● サーフェス、ボリュームのメッシュ生成
● 非構造化メッシュ生成
● 2Dメッシュの押出し、回転による3Dメッシュ生成
● 移動、回転、ミラーリング等のメッシュ変換機能
● フリーメッシュ変形
● 有限要素パラメータおよび応答の管理

● FEMtools Scriptプログラミング言語
● FEMtools API関数ライブラリ



2D、3D有孔板のメッシュ生成と解析結果



FEMtools Script関数を使用したモード解析


フリーメッシュ変形(FMD)

FEMtools Mesh Toolsはメッシュ・モーフィング用の一群のツールを含んでいます。これらのメッシュモーフィング手法は、格子をベースにしたフリーメッシュ変形の手法です。フリーメッシュ変形は、メッシュを囲む格子を使って3次元メッシュを変形させるテクニックです。格子セルを変形させることによって、関連のあるメッシュが同じように変形します。

● フリーメッシュ変形
● メッシュ・モーフィング
● 形状と寸法の最適化
スクリプトを使用した自動データ処理


有限要素メッシュをローカルに、またはグローバルに変形させるためのアルゴリズムによって、設計や構造最適化への応用が可能になります。



FMD メッシュ生成と解析結果 



FMD Script関数によるメッシュ生成と解析結果
 


形状の最適化

構造解析における形状は、剛性または質量の分布、負荷経路、および大きな応力勾配の存在に直接関係してい ます。そのため、次のようないくつかの実際的な解決方法が存在します。

● CADモデルの再メッシング
● FEモデルに対するメッシュ変形ツール
● 基準形状の線形結合を定義


格子セルは非常にパワフルで、多目的に使えるフリーメッシュ変形ツールです。格子セルの設計変数としてコントロールポイントの位置を定義することにより、FE-モデルの形状と寸法がより高速に定義され、効率的に最適化されます。さらに、スケルトンの使用によって、格子セルやコントロールポイントの生成に強いられる苦労が大幅に削減されます。



軸対称構造物のスケルトンによる変形 



メッシュ変形ベースのスケルトンによる形状最適化


トポロジーの最適化

トポロジーの最適化の狙いは、空間内で構造物が最適な挙動を行えるようにするために、事前に記述された量の材料をどのように配置するかを見つけることです。したがってトポロジーの最適化問題は、本質的には設計空間のどのポイントが材料を持ち、
どのポイントが持たないかという離散化問題です。

● 最小静コンプライアンス設計
● 最大基本固有値設計
● 最小動コンプライアンス設計


トポロジーの最適化の結果は、更なる改良の出発点として役立ちます。これはCADでの設計のやり直しや再メッシング、メッシュの直接的なスムージングを含みます。さらに応力や変位、共振周波数などに関する補足制約を受ける寸法の最適化や形状の最適化を続けることも可能です。



最大基本固有値設計に関するトポロジーの最適化



自在継手の最小静コンプライアンス設計


トポメトリーの最適化

トポメトリーの最適化は、寸法の最適化を一般化したものです。トポメトリーの最適化は材料を追加したり取り除いたりする最適な場所を見つけるために使用することができます。その最適化は、構造物の現在の設計の有限要素モデルからスタートします。

● 最小静コンプライアンス設計
● 最大基本固有値設計
● 最小FRF-レベル設計


繰り返しによる方法では、最適化処理は材料を構造物 から削除、再分配、または追加します。削除または追加できる材料の量は、ユーザーによって定義されます。最適化処理は収束に達するまで続きます。設計の製造実現性は、製造上の制約を用いてコントロールすることができます。



エンジン・フレームのねじり周波数の最大化



有効周波数帯域でのFRF-レベルの最小化


応答解析

FEMtoolsの応答解析により、実稼動時の変位、速度、加速度が得られます。調和応答解析やサブストラクチャリング解析により構造物の周波数応答を推定することができます。構造ダイナミクス解析では、モードシェープや静的形状の解析応答と実験による応答(ODSなど)を比較するために、ダイナミクス解析、相関分析が使用されます。
 
● 調和応答解析
● 外力同定解析
● サブストラクチャリング解析
 
相関分析に基づいて、解析結果データベースには応答変位(強制変位、集中荷重、圧力荷重などに伴う)が定義されます。また、実稼動形状およびアップデート後の有限要素モデルから、加振力を求め、静的/動的応答解析に応用することができます。



調和応答と外力応答の解析結果



サブストラクチャリング・モード解析


剛体特性エクストラクター(RBPE)

剛体特性エクストラクター(RBPE:Rigid Body Property Extractor)モジュールは、測定から得られたアクセレランス周波数応答関数(加速度/力)を使って、構造物の剛体特性(質量、質量中心、および慣性)を同定するためのツールです。
 
● 剛体質量特性(質量、慣性)の自動計算
● COG(質量中心)の計算オプション
● 加振/応答DOFの包含/排除コントロール
● ローカル座標系での加振/応答DOFの定義
● 剛体応答アニメーション
● マスライン周波数間隔の対話式の定義/変更
● 剛体応答、マスライン値の誤差推定パラメータ
● 剛体質量特性のエクスポート
● ターゲット剛体質量特性の自動定義



自動車エンジン(FEM)モデルの質量特性解析



FRF測定データセットによる剛体特性解析



モーダル・パラメータ・エクストラクター(MPE)


モーダル・パラメータ・エクストラクター(MPE:Modal Parameter Extractor)モジュールは、実験モーダル解析の測定データ周波数応答関数(FRF)またはクロスパワー・スペクトルからモーダル・パラメータを推定するためのツールです。
 
● UFFのFRF測定データをインポートします。
● GUIによるpLSCF(最小二乗法)関数法
● 安定化ダイアグラムによる自動ポール解析
● MPD、MPC、AutoMAC、シンセシスFRF
● SIMO/MIMO法によるモードシェープの推定
● アニメーション、FRFシンセシス
● スクリプトを使用した自動データ処理



プレートモデルの実験モーダル解析



探査衛星モデルの実験モーダル解析



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