QuickField
5.10 新着情報
1.
メッシュの改善
QuickFieldは、有限要素解析(FEA)ベースの三角形メッシュ・シェープの生成に基づきます。また、解析結果の精度は有限要素メッシュ密度と品質に依存します。そのため、複雑で不適切なメッシュでは、問題解析に適応しないかもしれません。メッシュ生成は実際のFEA問題において、最も重要な過程であることを理解しておかなければなりません。
QuickFieldモデル・エディタは、非常に効率的なメッシュ・ジェネレーターを装備していますが、より複雑な幾何学形状のメッシュ生成では、手動の編集が必要でした。バージョン5.10では、より高精度のメッシュを生成するアルゴリズムが組み込まれ、複雑な形状においてもより滑らかなメッシュの自動生成が可能となりました。それにより、FEAの初心者のユーザーにとっても、よりユーザー・フレンドリーなシステムとして使用することができます。
2.
DCベースの透磁率の2つのインポート・モード
磁場問題のDCからDCあるいはACへの透磁率をインポートする方法がバージョン5.8において導入され、5.9で拡張され、さらに、5.10で新しい機能が追加されました。前QuickFieldバージョンでは、透磁率(フラックス密度(B)と磁界の強さ(H)の比として定義される)は、静磁場の透磁率(Apparent
permeability)のみが考慮されていました。一般に、磁化曲線は、差分またはインクリメント(differential or
incremental)の透磁率(dB/dHあるいは磁場カーブの傾きに相当)の条件を含んでいます。
線形磁性材料では、静磁場の透磁率(Apparent
permeability)とインクリメント透磁率(Incremental permeability
)は同一です。しかし、大きなDCフィールドでの磁性材料を伴うAC磁場解析では、個別のインクリメント透磁率を使用することが有効です。QuickField
5.10では、ACまたはDCの磁場問題に磁性状態形式DCをインポートするために必要とされるタイプの透磁率を選択する可能性を提示します。
インクリメント透磁率の導入は、既存のDCゲインを取得可能な問題に拡張し、解析時間を節約し、かつ複雑な非定常の電磁場シミュレーションとしてのAC磁場解析が可能となります。 |